通院について |
矯正装置が装着され、歯の移動が開始したら、月に1度、約4週間の間隔での通院になります。 上顎骨や下顎骨の成長観察、永久歯の萌出観察、歯の移動終了後の保定期間では3ヶ月から半年間隔で通院していただきます。また、装置装着前や装着後のお口の状態により、歯みがきの練習のために通院していただくことがあります。 |
期間について |
治療開始時期によってさまざまですが、最終的には永久歯がきれいに配列され、かみ合わせが安定するまでが治療期間となります。 乳歯の時期(乳歯列期)や乳歯と永久歯が混在する時期(混合歯列期)で始めた場合は、永久歯がそろう前の矯正治療(T期治療)と、そろった後永久歯列を整える矯正治療(U期治療)が必要となる場合があります。 |
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永久歯がそろう前の矯正治療は、出ている永久歯の部分的な歯の移動となりますので、半年から1年くらいの矯正治療となります。 しかし、その後永久歯がそろうまでの経過観察が必要となります。 顎の矯正治療の場合、下顎の成長観察が目的となりますので治療期間が長くなります。 永久歯の矯正治療は、全部の歯の移動(動的期間)となりますので、治療期間は約24〜30か月、通院回数は24〜30回です。その後の歯を止めて安定させる期間(保定期間)は最低約2〜3年です。 |
注意点 |
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矯正歯科治療における一般的なリスクと副作用 |
@ 矯正歯科装置装着後に違和感、不快感、痛みなどが生じることがあります。 一般的には数日間〜1、2 週間で慣れてきます。 A 歯の動き方には個人差があります。そのため予想された治療期間が延長する可能性が あります。 B 矯正歯科装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正歯科治療に は患者さんの協力が必要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。 C 治療中は矯正歯科装置が歯の表面に付いているため食物が溜りやすく、また歯が磨き にくくなるため、むし歯や歯周病が生じるリスクが高まります。 したがってハミガキを適切に行い、お口の中を常に清潔に保ち、さらにかかりつけ 歯科医に定期的に受診することが大切です。 また、歯が動くと隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。 D 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることや歯肉がやせて下がることが あります。 E ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。 F ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。 G 矯正歯科装置などにより金属等のアレルギー症状が出ることがあります。 H 治療中に顎関節の痛み、音が鳴る、口が開けにくいなどの顎関節症状が生じることが あります。 I 治療の経過によっては当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。 J 歯の形の修正や咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。 K 矯正歯科装置を誤飲する可能性があります。 L 矯正歯科装置を外す際にエナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物) の一部が破損する可能性があります。 M 動的治療が終了し装置が外れた後に、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物 (補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす必要性が生じる可能性が あります。 N 動的治療が終了し装置が外れた後に保定装置を指示通り使用しないと、歯並びや 咬み合せの「後戻り」が生じる可能性があります。 O あごの成長発育により咬み合せや歯並びが変化する可能性があります。 P 治療後に親知らずの影響で歯並びや咬み合せに変化が生じる可能性があります。 また、加齢や歯周病などにより歯並びや咬み合せが変化することがあります。 Q 矯正歯科治療は一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。 |